勝敗よりも成長、成長とは変化 『勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」』 梅原大吾 【一般書籍レビュー】

2017年11月5日

梅原大吾さんといえば、日本初のプロゲーマーであり、現在も日本で最も活躍しているプロ・ゲーム界の第一人者

梅原 大吾(うめはら だいご、1981年5月19日 – )は、日本のプロゲーマー。
日本での愛称はウメハラ、ウメ、ウメさん。アメリカでは本名のDaigoのほか、The Beastというニックネームでも知られる[1]。
2D対戦型格闘ゲームにおいて数々の大会を制している、国際的に著名な格闘ゲームプレイヤー。とりわけカプコン社製の対戦型格闘ゲームで実績を多く残し、同社開発本部長(当時)の岡本吉起から「10年に一人の天才」と呼ばれた。

wikipediaより

 

戦績に関しては同ページに果てしなく(これがマジで延々と)羅列されているので、ぜひ参照されたし。

梅原大吾さんは、「プロ・ゲーマー?、なんか遊んでてお金貰えるなんていいわねえ」的な日本における固定観念を崩さんばかりの、ゲーム道求道者である。

その思想は、梅原大吾さん初の著書であるこの本に、脈々と流れている。
その思想を簡単にまとめるなら、こうなるだろうか。

 

プロなんだから勝ち続けるために努力し続けるのは当たり前

目標は勝つことではなく、成長しつづけること

毎日変化せよ。そして変化を恐れるな

 

そう、逆説的だが、

 

彼はプロだからこそ「勝ち」だけに拘っていない。
勝ち方に、そして普段のゲームへの取組姿勢に拘っている。

以下、こだわりの一部。

 

スピードや反射神経ではなく、戦略、戦術を重視すれば、年齢は障害ではない


一つの勝ち方、得意技にこだわっていては勝ち続けられない
安易な技、裏技は使わない
便利で簡単な戦法を使うと、そこで成長が止まる

 

勝って天狗にならず、負けて卑屈になってはならない
結果はその時だけのもの
勝敗には必ず原因が有り、結果は原因に対する反応でしか無い

 

行動を惜しまない、ということしか信じていない
できることを片っ端から、隅から隅まで試していく
迷ってきた量が、強さを決める

 

一番のこだわりは、「正しい努力とは、変化すること」という信念

毎日、日々の練習の中で、小さくてもいいから変えてみることに挑戦していると梅原大吾さんは言う。
変化と言っても大きな変化でなく、小さな発見、小さな成長でいい。
毎日変わろうと意識していると、いずれ大きな変化、すなわち成長へと繋がるという。

梅原大吾さんにとっての喜びは、勝つことより成長し続けることにある。
喜びは日々の練習にこそ感じたい、と彼は言うのだ。

 

そして

「矛盾するようだが、結果に固執しないと結果が伴う」

と言う一文がある。
ここだけ見ればなかなか納得するのが難しい。
だが長年勝ち続けてきた彼が言うからこそ実に重い言葉だ。

結果よりも成長=変化を目指す。
それが結局、結果に繋がるということなのだろう。

 

僕は格闘ゲーム経験者なので、梅原大吾さんの凄さは十分理解しているつもりだった。
だがこの本を見て、更にその凄さの本質の一部が理解できた気がする。

格闘ゲーム未経験者にも、いやゲーマーでない人にこそ、ぜひご一読いただきたい良書だ。