最後の一コマで泣けるマンガ 「フミちゃんの東大受験日誌」 全1巻 松本勇祐 【マンガレビュー】
2017年9月18日 ¥99セールで(σ・∀・)σゲッツ!!
(現在は¥99じゃないです)
勉強とは縁もゆかりも無かった金髪ギャルのフミ子は、偶然出会った奏馬に恋をしてしまう。彼に近づくため、一緒に東大合格を目指すことになったフミ子だが、ゼロから始める受験勉強はまさしく前途多難の連続で!? 超バカ高校で成績下位だけど、ていうかセンター試験の存在すら知らなかったけど、運命を感じた彼のために目指せ日本の最難関!! 恋に勉強にギャル大奮闘のバカデミック4コマ!!!
お馬鹿な高校のお馬鹿なギャルが東大を目指す!!といえば
「ドラゴン桜」 三田紀房
「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」 坪田信貴
などを思い出すかと思いますが、こちらは似たシチュエーションでライトな4コママンガにした作品です。
そして良質なラブコメでもあります。
ヒロインのフミちゃんは、最初はもう本当におバカ。
恋愛スイーツ脳の持ち主で、センター試験の存在すら知らなかったというまごうかたなきギャル。
でも性格はとにかくポジティブ。
根拠もなく「できる!」と確信し、意中の彼と一緒に東大に進学するために、猛勉強を開始します。
そこに彼を慕う幼馴染のライバルや、彼ママなどが登場し、だんだん勉強どころではなくなってくる……と思いきや、意外にも彼女はめげずに勉強を続けます。
そこには悲壮感はありません。
十二分に高校生活をエンジョイする彼女の姿があります。
そして成績もぐんぐんと伸びていきます。
このあたり、「そんなに世の中甘くねえよ!」と言う声も聞こえてきそうですが
というか僕もそう思わなくもないですが、恋愛のためとは言え若者が必死に頑張っているのです。
これくらい成果がなくてどうするんですか。
は?、ご都合主義?、うっせーばーか!
そう、僕はいつの間にか、がんばってるヒロインに相当の感情移入をしてしまっていました。
それに相手の彼もライバルの幼馴染もフミちゃんのマブダチも、とにかくみんないい子なのです。
いい子ががんばってるんだから、大人としては応援せずにはいられないじゃないですか。
たとえマンガでも!
ご都合主義バンザイッ!
とはいいつつも純粋に4コマ漫画として見たら、ちょっとオチが弱かったり展開も予想通りだったりと言う弱点も無きにしもあらず。
そのせいで1巻で完結なんですかね。
でもその御蔭で実にまとまった一冊となっています。
逆に受験話もラブコメも、うまいことまとめたなあとすら思います。
そして最後の1コマ。
恥ずかしながらおじさん泣いちゃいました。
もう最近涙腺がゆるくてゆるくて……。
おそらく「こんなんで泣くとかありえねー」と思う人のほうが多いかと思いますが、何度も書いているように僕は「若い人が頑張っている話」に弱いのです。
本当に予想外にいい作品でした。
¥99で読めて幸せでした。
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