癒し系ほのぼの田舎マンガ(ちょこっとBL風味?) 「ひなたま」 全2巻 岩城そよご 【マンガレビュー】
2017年9月18日に購入
大きな街まで出るのに2時間半。九州の片田舎に暮らす男子高校生・日向太は、自分の「平凡」ぶりに絶望しつつも、なんとなく暮らしていた。そんなある日、東京から転校生・綾人がやってきた。見た目は派手なのに超天然な綾人をはじめ、田舎をバカにするその弟や我侭な妹に囲まれ、少しずつ日向太の周りが動き出していく――。何もない田舎で見つける、小さな幸せ。心がほっこりするスローライフストーリー☆
田舎が嫌で嫌で仕方がない主人公
かといって勉強して町を出ようとかは思っていない。
ただ単に謎の閉塞感に苦しみ、ただふてくされるのみ。
まあよくあるタイプの主人公です。
この時点で残念ながらあまり好感が持てないのが微妙な所。
まあ悪い子では無いんですが。
それにしても東京へのあこがれと嫉妬をこじらせ過ぎていて、見ているこっちが恥ずかしい。
思わず「サクラクエストに出てきた喫茶店の娘か!」と叫びたくなってしまいます。
でも彼女は家出と言うかたちだったけど、自ら行動したぜ?
さてそんな彼のもとに現れたのが、東京からやってきた超イケメン転校生
でも天然。
これが高感度を激アゲしてくるのである。
ううむ、天は二物を与えたか。
母はハーフの女医で、父もついでにハーフらしい。
ということであまりにもモテすぎて女子に興味がない模様。
ということで、ここから怒涛のBL展開に!
はなりませんが、「もしかしてBL?」と思わせる程度にいろいろ起きますが、あくまでも友情の範囲内です。
主人公は転校生の笑顔を見るだけでちょっとドキドキしちゃうけど、友情です。
ケンカしたと勘違いして夢に見ちゃうほど落ち込むけど、友情です。
可愛い幼馴染の女の子がいるけど、しかも主人公をあからさまに好きなんだけど、そんなことにはぜんぜん気がつかない程度に友情です。
町を案内するというデートでやたらとドキドキするけ(ry
でも物語としては、実はほとんど事件らしい事件が起きないのが問題です。
転校生の弟くんはちょっと友人関係で悩んだりするけど、問題は肝心な主人公。
これがまた全然現状を変えようという意志がみられない。
まあ少しづつ捻くれた心は持ち前の素直さを取り返しては行きますが、その原因が全部BL風イベント(笑)
男子二人で水着を買いに行くイベントや、東京で同じホテルの部屋にお泊りするイベントでだんだんと素直になっていきます。
ええんかそれで……。
ということで、ほのぼのまったりの癒し系マンガとしてはとても良かったといえなくもない。
でもマンガとしてはマッタリしすぎである。
主人公が残念ながらあんまり成長しなかったのが最大の問題。
もっと幼馴染とイケメンを対立させるとか、次男が家出するとかそういうイベントを起こして、主人公ががんばって解決しようとするみたいな感じで展開すれば、もう3巻くらいは続いたかもしれない。
でもまあ最後までマッタリを貫いた点が、癒し系作品としてとても素晴らしいところだったのかも知れませんね。
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