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読書は最強の心のお薬(合法)だ! 「「処方せん」的読書術 心を強くする読み方、選び方、使い方」 奥野 宣之 【一般書籍レビュー】

2015年5月末に購入

「処方せん」的読書術 心を強くする読み方、選び方、使い方 (角川oneテーマ21)

 

長引く不況、リストラや就職難、リアルやネット上での人間関係……。この「生きづらい」時代を乗り越えるために、速読でも多読でもない、全く新しい”心を鍛える”方法論としての読書術を紹介する。

Amazon商品紹介ページより

 

時間がない人のためのまとめ

 

落ち込んだときは本を読もう。

理由1 本は人と違って裏切らないから

理由2 不安産業よりもぜんぜんお金がかからないから

 

合法だから、というのもある

 

本書は「情報は一冊のノートにまとめなさい」で一世を風靡?した奥野宣之氏による読書論

 

読書には様々な効能があるが、その中でも「心のいやし効果」に注目した内容となっている。

言いたいことは冒頭にも書いた通りただ一つ。
落ち込んだときは本を読め、である。

理由の第一は、本は人と違って裏切らないから、だ。
逆に言えば、人は裏切るのである。
人がどういうときに一番落ち込むかと言えば、人に裏切られたときだ。
愛する人が死んでしまった時も、ある意味、ずっと一緒にいたいというこちらの希望を裏切られた時と言える。
人間の悩みは結局、人間に尽きるということだろう。
どこかの冬月先生も「結局最後の敵は人間だったな」と言っている(なんか違う

 

恐ろしいのは、味方のふりをして搾取しようと近づいてくる人間が思いの外多いという事実だ

 

その業界を著者は「不安産業」と呼んでいる。
不景気の時代に着実に業績を伸ばせるのは、この不安産業だけだという。
この業界はとにかく人の不安を煽る。
煽った上でその解決方法を売る。
その不安は漠然としていればしているほど、よくわからないものであればよくわからないものほど効果があるらしい。

本書では特に具体的に言及はされていないが、宗教や投資の勧誘、または保険や高額のセミナーなどが候補にあげられるだろう。
これらがすべて悪というわけではないが、人の不安につけこんでいるという側面は否定出来ないだろう。

 

 

 

だが本は違う。
本は裏切らないし、人の不安につけこんで一儲けしようともしない

 

はずだったのだが……
最近は高額のセミナーに誘導しようとするような、あるいは見込み客リストをとろうとするような目的の書籍も残念ながら増えてきているようだ。
僕の大好きな電子書籍分野で特に多い。
手軽に誰でも出版できるという利便性の負の側面である。
このあたりはまた別に記事を書いてみたい。

しかしこういった本には独特の匂いがあり、それを嗅ぎ分けるのはそんなに難しくはない。
少なくとも海千山千の人間の勧誘者よりは対しやすい。

 

著者は心の癒やしのための読書にはどういった本を選べばいいか、また読書全般の小技について、大きくページを割いて説明している。

 

例えば、

・明るい本を無理して選ばなくてもいい。
むしろ暗い本、人の不幸を描いた本を読む。
残念ながら、「人の不幸は蜜の味」というのは本当なのだから。

・自己啓発本は「心のビタミン剤」と割り切って気軽に読むこと
実はコヴィーの「7つの習慣」とカーネギーの「人を動かす」を読んでおけば、他はほぼこの2冊の焼き直しである。
日本人のものだと、松下幸之助の一連の著作だろうか。

・古典は特に人を裏切らない。

・本のある場所に行こう
新書店はテンションが上がる。
古書店や図書館は鎮静効果がある。

・将来の楽しみとしての衝動買い置きのすすめ。

・歴史は学ぶというよりは楽しむ。

・趣味の本のいやし効果は絶大。
動物や自然の本も素晴らしい。

僕は宇宙に関する本を癒やしの本として愛用している。
ハッブル望遠鏡の写真集などもいいし、雑誌Newtonの宇宙特集も分かりやすい。
ときにはちょっとむずかし目の宇宙物理学の本を読んで「なるほどわからん!けど宇宙ヤバイ!!」と叫ぶのも非常に楽しい。

また本の衝動買いの勧めに関しては、僕も絶対的に大賛成である。
だけど僕の場合、いくら無料だったりセールだったからといって、未読が1000冊以上あるのはちょっと多すぎかもしれない……。

 

「処方箋的」にかぎらずとも、読書論としても非常に面白くて有益な本

 

ただし、ちょっとだけ反論。

著者はこうした本は常に見えていることが肝心、ということで、電子書籍ではなく紙の本を蔵書することを勧めている。
これには僕としては少々異を唱えざるを得ない。

電子書籍だって、常に端末を持ち歩く、家ではPCの大画面にコレクションを表示させておくなどの工夫で、十分にこの効果は得られる。

……とはいうものの、僕だって場所と予算が許せば紙本をコレクションしたいと思わないでもないというのは前にも書いた。
でも常に全蔵書を持ち歩けるという電子書籍の利便性に勝るものは無いというのも確信している。
まあ理想は紙の本も電子版も両方持つことだというのもわかってるんですけどね。

 

 

僕にとってクラウドに蓄積された電子書籍のデータ量こそが、心の平安を保つのに役立っている……はず。多分。きっと。

 

 

 

おまけ

 

「本」を「筋肉」に置き換えると……

 

 

 

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