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セールのおかげで発見できたおもしろ吸血鬼マンガ 「陽の当たらない小出くん」 2巻まで 石川ローズ 【マンガレビュー】

2017/12/23に購入。

陽の当たらない小出くん : 1 陽の当たらない小出君 (アクションコミックス)

16歳で吸血鬼になった小出満作は、それ以来、年をとらなくなったので、高校2年生を何度も繰り返している。日中活動が制限されるので、これまでの133回の高校生活では冴えないポジションに甘んじてきた小出だったが、134ターン目の今年は、何故かクラスのリア充たちからかまわれることが多く、初めて充実した高2ライフを送れそうな予感がしていた…。さえない小出とクラスメイトたちの吸血鬼日常ギャグ。

 

なんか安かったので買ってみた。
そしたら凄く面白かったので得した。

 

ちなみに

1巻 定価540円 → 99円

2巻 定価540円 → 199円

 

 

 

何度も書いてますが、僕は基本的に電子書籍は「安ければ買う」男であります。
もちろん、表紙やあらすじに少しでも惹かれるものがあれば、ですが。
(無料本の場合はこの判定レベルがぐぐっと下がります)

この作品の場合はなんといっても、「134回目の高校生活」という点に惹かれました。
なるほど、吸血鬼に限らず高校生で不老不死になった場合はずっと高校生ですよねー

 

しかしここで普通の不老不死モノならば、正体を隠すために定期的に場所を移動したりします。
そこでいろいろ悲劇が起こるのが定番の筋書き。
ですがこの作品の場合はそのまま同じ学校でずっと高校生をやり続けるのが面白い。
なぜならば世間的にそういうのは公認されているという世界観だからなんですね。

 

じゃあ別に学校に行かなくてもいいのではと思ったのですが、でも学校に行かないと政府に「狩られる」模様。
いい若いものが平日昼間うろうろしていると、社会的に不安だからというのが理由らしい。

結局怖いのは人間、ってことかもしれません。
たぶんそんなシリアス路線には行かないと思いますけど。

 

 

 

 

このあたりの設定の妙というか、ゆるさも面白さの一つになっています。

 

 

またユニークというか、たしかにそう言えばそうだよねという要素として、人生の途中で吸血鬼化したとしても、持って生まれた性格はそう変わらないということ。
リア充はリア充、ぼっちはぼっち、スベリ芸の持ち主はひたすらスベリ続けると言った具合に。

そして体の傷は治るけど、心の傷は治らない。
主人公の、過去のぼっち/キョロ充的な痛い歴史はけして消えることはなく、時々思い出してはもがき苦しむ青春を送るわけです。

 

 

 

 

 

そんな彼らも、人の生死に関しては達観しているのもまた面白い。

 

親しくなった人間が次々と老いて死んでいく悲しみというのも不老不死モノの定番テーマだと思いますが、彼らにとってはもはやそんなことは慣れっこ。
嫌なことが有ると「どうせあいつら俺より先に死ぬし」で済ませるところなど、もしかしたら僕たちも見習うべき心のあり方のひとつかもしれません。
いや違うか(笑)

 

ということでなかなかの拾いもんだったこの作品。
「吸血鬼という存在がそれほどレアじゃない世界での日常マンガ」と言ってしまえばありきたりと言えなくもない。

でもこの絵柄やネタ選び、そしてなんといっても小出くん達が持つある種の微笑ましさから醸し出されるなんともいえない雰囲気が合わさって、とても個性的で魅力的なマンガになっているのです。

こういうのがあるからセール漁りは止められない。