異文化との触れ合いは「食」から? 「桐谷さん。ちょっそれ食うんすか!?」 3巻まで ぽんとごたんだ 【マンガレビュー】

2017/5/27に購入。

桐谷さん ちょっそれ食うんすか!?

食えれば食う、食わねば食えぬ、ナニモノも!?男女問わず学校で人気を集める桐谷さん。一見普通の見目麗しい女子高生に見えて、人と比べて変わっているところが……それは、食に対する好奇心が強すぎること!学校のウサギや道端の鳥にまで好奇の目を向ける彼女。その食欲を満たすのは、カエル、ヘビ、サソリ……!? 『月刊アクション』&『ニコニコ静画』で大反響の異色グルメコミック第1巻!

 

イマドキのグルメマンガはマジ大変

 

おっさんがウンチク語り系にはもはやうんざり、美少女がエロい表情で食べる系ももはや食傷気味、ということでもうどうしたらいいのか困りまくりな業界なのが、今のグルメマンガの世界。
キモい男がキモくモノを食べるという例のアレとか、一つの食材/部位に拘ってとことん追求してみたりとか、みなさん相当苦労されています。

 

 

この作品は「美少女がゲテモノを超ウマそうに食べる」系

 

うむ、斬新である。
思わずゲテモノとか書いちゃいましたが、これは正式には「雑食」というらしいですね。
それもなんか酷い言葉だけど(笑)

主人公の美少女JKは、なんの因果か大の雑食マニア。
それもカエルやヘビは超余裕、サソリを含むキツイ見た目の虫系も余裕で食し、豚の生殖器なんかも「キ○タマ」を自ら連呼しながら嬉々として調理してむしゃぶりつくという、豪の者。
その食べている姿は実にエロ……くもなんともなく、「嬉しそうで何より」の一言しか出てこないほど邪気のないものとなっています。

 

 

ちゃんと作者と編集者が実食しているのがエライ

 

グルメマンガといえば、マンガ家自らが話を作っている場合は自分で調理したり食べたりするのはもはや当たり前という感があります。
原作者がついている場合でも、きっと取材と称して食べたり作ったりしているでしょう。

そしてこのマンガにおいても、作家と編集者はお取り寄せして料理して食べているようです。
その模様が単行本では短いながらちゃんとレポートされています。
そしてその様子はというと……カラー写真じゃなくて良かった(笑)
絵でもキツイのあるのに、写真となるガチで見た目ヤバイっすわ。
これはもうなんというか、創作者としては当然の行為だとしても、「エライ!」としか言いようがないですわ。

 

 

 

ここで「食文化」に関して少しだけ考察

 

ここで僕達が雑食だのゲテモノだのと騒いでますが、他の国方々からみれば「お前ら(日本人)が言うな」という反響が帰ってきそうです。
タコやイカなんかは所変われば「デビルフィッシュ」としてもはやモンスター扱いだし、ナマコやホヤやクラゲなんかも「そもそもなんで食べようと思ったのか」と突っ込まれても仕方がないでしょう。
クジラに関しては政治的な思惑や西洋的な思想も絡みまくって捕鯨賛成派と反対派の間にはもはや言葉すら通じそうにもないような気さえします。
また犬を食べるとか僕達には考えられませんがアジアでは特に珍しくないようですね。
そもそも僕達にはごく普通の食材として思えない牛や豚にしても宗教上の理由で食べない方々が大勢いらっしゃいます。

考えてみればこれらはみんな「文化の違い」の一言でまとめられそうです。
そして肝心なのは、そのお互いの文化の違いを尊重したり、許容したりすることではないでしょうか。
うむ、全然ひねりのない当たり前の結論であります(笑)

でも異文化を許容するためにも「食」から入るというのは、実にいいアプローチかもしれませんね。

それに昆虫食は近い未来の食糧難を救うとかなんとか
そんな説もあるようです。
グルメマンガじゃないけど「ザ・ファブル」によればバッタは超美味しいらしい。
またヘビもごちそうで、マムシを食べるとマジでビンビンになる模様。
ちなみに僕はイナゴは全然平気です。

ということで、今から慣れておいたほうがいいのかも。
いや、その時が来たら否応もないのだから、その時にがんばりますか(笑)

 

 

物語の広がりを感じさせる設定が随所に見られるのも良いところ

 

例えば本作品には「教師と幼馴染の妹JKのラブコメ」という要素もあるようなないような感じです(どっちだヨ

また主人公の雑食の原因のひとつ?である破天荒で冒険家な兄の存在も、今後波乱を呼びそう。
また地味ながらもクラスメイトのお肉屋さんの息子(ブタの生殖器などを時々供出)や、兄弟多すぎて貧乏な故に虫を普通に喰う男子なども、実に味わい深いキャラクターとして描かれています。

 

 

ということで、ゲテモノを扱っているけどマンガ自体は意外と正統派なこのマンガ、ぜひ食わず嫌いしないで読んでみてはいかがでしょうか。
(あ、なんかうまいこと言った感が凄くある。笑)