終局:元最強JK女流棋士の、犯人と自分探しの旅 「盤上の詰みと罰」 全2巻 松本渚 【マンガレビュー】
2018/2/10に購入
彼女の名は霧島都。元女流六冠の棋士。明るい笑顔の裏で、実は彼女は1ヵ月毎に記憶がリセットされる病であった。そのきっかけとなった5年前の対局相手を探すため、全国将棋ひとり旅へ出た都だったが――。
愛と謎が渦巻く、本格青春将棋マンガ完結巻!
将棋監修:戸辺誠
第1巻のレビューはこちら。
この記事の中で僕は最後に
「なんで2巻で終わるんやっ、短すぎやろっ」
と叫ぶであろうと予言しています。
ですが外れました。
「うむ、お見事。参りました」
僕のセリフはこうでした。
それほどまでに見事にきちんと完結しています。
きちんとしすぎていて「ちょっと短すぎない?」などと言ってしまうほどに。
って予言あたってるやん。
第1巻において、自分探しはほぼ完了していました。
それはプロではなくなったとしても将棋を指し続けること。
将棋を指している自分こそが自分。
そして犯人は……。
もちろんネタバレはしませんが、これも見事にテーマとリンクしつつ鮮やかに解決されます。
推理モノではないので犯人当てとか無粋以外の何物でもありませんが、そういうマンガだったとしてもなかなかいい線いってたと思います。
でもやっぱり間にもう1巻くらいあってもよかったかな。
よかったというよりは、もっと見ていたかったというのが本音です。
将棋とロードムービーなんて、かなり斬新な組み合わせじゃないですか。
行く先々で出会う将棋好きの人々との交流。
もしかしたらド悪人とかもいるかもしれない。
そんな人でも将棋は大好きでウンヌンカンヌンとか。
あるいは将棋の天才女子小学生を発見して弟子として連れ回すとか。
さらにそれでロリコン疑惑発生とか(既視感
最後に将棋星から将棋星人が襲ってき(ry
いろいろと展開は可能だったと思われますので、そこはやはり残念であります。
とはいうものの、これだけキレイに物語として「詰み」までいったのは本当にお見事!!
としか言いようがない。
作者さんはこれがデビュー作だったのですね。
きっと今後も素晴らしい将棋マンガを届けてくれるでしょう。
既にこんな素敵な将棋マンガも描いておられます。
とにかく今将棋ブーム来てますからね。
この作者さんにも今後ばりばりと活躍して欲しいです。
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余談ですが、僕が同じマンガ家さんの記事を3つも書いたのは、土山しげる御大に続いて二人目かな、もしかして。
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