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「ソマリと森の神様」 第1巻 暮石ヤコ シリーズ:人類は滅びました系その1

2017/12/22に購入。

ソマリと森の神様 1巻

地上は異類異形の人外たちが支配する世界。 人間は迫害され、絶滅の危機に瀕していた。 そんなある日、森の番人である「ゴーレム」と ひとりの人間の少女が出会う。 滅びゆく種族「人間」と森の番人「ゴーレム」の父娘の絆を綴った旅の記録。

 

 

みんな大好き「人類は滅びました系」ファンタジー

 

つまりこういう設定である。

遠い未来、人類は絶滅したか絶滅危惧種となっていて、人類に成り代わって別の生命体が文明を築いている。
たいていそれはファンタジー世界の怪物や妖精、あるいはドラゴンなどが主流となっている。

これがロボットや宇宙人だったりするとSFとなるはずなのだが、その場合でもファンタジー寄りの設定になることが多いような気がする。
「人類が滅んだあと、その後の世界」という舞台設定はセンチメンタルな妄想をするのにふさわしい世界観、ということなのかもしれない。

 

これは破滅願望などはちょっと違うような気がする。
栄枯盛衰、盛者必衰、そして諸行無常。
人間という種にもいつか終わりの時が来るだろう。
その時この星を継ぐものはいったい誰か。
願わくば人間と似たようなものであってほしい。

そうファンタジー世界の神々や怪物や妖精のような。
ロボットや機械知性はギリギリセーフだけど、ゴキブリとかそういう虫系は嫌だなあ……。

そんな思いが、こういう「人類は滅びました系」の創作物が一定の人気を保っている理由かもしれない。

 

 

 

さてようやくこの作品の話だが、このただでさえグッと来やすい世界観に加えて、かりそめの親子のロードムービーという体裁をとっている。

 

 

それも長い人生の最期を迎えようとしているゴーレムと、絶滅危惧種である人間の小さな女の子の旅路である。

もはやセンチメンタリズムの3倍どころではない。3乗だ。
いや「1+1は2じゃないぞ。オレたちは1+1で200だ。10倍だぞ10倍」だッ!(プロレスラー並の計算

 

何が言いたいのかというと、要するに完全に僕を泣かせに来ている、ということだ。
こんなん最後まで読んだら絶対泣くに決まっている。

 

もちろん超絶バッドエンドの可能性も無くはない。
例えば気が狂ったゴーレムが女の子ぽりぽり食べちゃって、正気に戻った時に「あれ、いない」とかいいつつ探し回るとか……。
あ、やばい。自分でかいてて気が滅入ってきた。
ある意味こういうのも泣けるエンドだけどどうかご勘弁を。

 

 

 

それから表紙だけみても分かる通り、このセンチメンタルな世界観を見事に描き出す作者の画力もまた素晴らしい。

以上を持ってして1巻の時点で既に名作の趣があるが、もちろん最後まで読んでみなければ評価は確定できない。
そのためにも続刊のセールを是非ともお願いしたいところであります。

 

 

ソマリと森の神様 1巻

ソマリと森の神様 1巻

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ノース・スターズ・ピクチャーズ (2016-01-20)