2017/5/28に購入。
前代未聞、将棋×めしの異色マンガ! プロ棋士・峠なゆたが対局の休憩中に食べるメニューとは!? そして、それが将棋にどう影響するのか!? めしで勝敗が決まると言っても過言ではない!
今時のグルメマンガは設定凝らなきゃいけないから大変だ
などということは何回か書いてますが、こちらはついに「将棋」+「めし」です。
思えば今年の藤井四段の快進撃の最中、ワイドショーで扱う尺の中の半分以上を「勝負メシ」に費やしていたような記憶があります。
もっと他に伝えることはないんかとか思いつつも、まあ将棋をあまり知らない僕達にはそれくらいしかわかる事が無かったですからね。
さてこちらのグルメマンガですが、流石に「将棋」とつくだけあってちゃんとプロ棋士が監修に付いています。
広瀬章人八段、男性です。
そしてこのマンガの主人公は女性プロ棋士です。
なんでわざわざ性別を書くかというと、僕も知らなかったんですが、
今現在将棋界には、女流棋士はいても女性のプロ棋士はいないんだそうですね
つまり女流棋士はプロじゃない、と。
プロ棋士は四段以上なので、三段以下ということなのでしょうか。
でも現在そのプロに挑戦中の女性が2名居る模様。
そのうちの一人が、女流の六大タイトルのうち5つ持ってるという「出雲のイナズマ」こと里見香奈女流五冠。
そして現在、奨励会に入ってプロ一歩手前の三段に在籍して頑張っているとのこと。
もうお一人は西山朋佳さんという方。
ぜひとも頑張って欲しいところです。
おっと、将棋の対局中に食べるめしの話に戻しましょう
やたらと長い将棋の対局時間(テレビ対局などを除く)。
その間、なにか食べなきゃそもそも身体が持ちません。
特に脳はブドウ糖以外栄養にならないとかなんとか。
甘いもの食べなきゃやってらんねえぜって感じでしょうか。
この作品中では単に栄養補給という他に、縁起担ぎ、験担ぎという側面にもクローズアップしていきます。
真剣勝負ですから、そういうものも重要なファクターなのは間違いないでしょう。
そして面白いのが2つの「意地」です。
それは食い意地と、負けん気。
相手があれを食べるならばこちらはこれ、あるいは機先を制して(メニュー選びで)先手を取る。
また段位やタイトルが格上ならば、年上だろうが師匠だろうが上座に座る。
(ってこれは礼儀というか慣習なのか?)
この盤面以外での戦いが象徴的に描かれるのが「めし食ってるとこ」というわけなのです。
これが意外と、いや実にマンガの素材として面白い。
面白いと言えば、主人公の親子関係が少しだけ微妙にドラマチックなところもそうでしょうか
実の父である師匠よりも強くなってしまったところとか。
お母さんはプロになれなかった女流棋士なところとか。
しかもよくわからない理由でずっと昔から別居しているとか。
とはいっても「3月のライオン」ほどメンドクサイ感じじゃないですが。
というよりはかなり明るい感じで描かれるので、やはりこのマンガの主眼は「めし」からブレないのないのがいいところ。
(もっとも「3月のライオン」はそのクソメンドクサイところが魅力なんですけど)
ということで、グルメマンガとしても将棋マンガとしても面白いこの作品、ぜひ一度読んでみていただきたい。
そして僕もうな重(特上)とか食いまくりてえええええええ
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